枝豆。

これほど歴史長く日本人に愛されている食べ物はないのではないでしょうか。

枝豆の成熟したものである大豆は弥生時代からあったとされていますし、枝豆としても平安時代から食べられていたと言います。

江戸時代には街角で売られているものを食べ歩き、平成の世でもビールのおつまみとしては王様として君臨しています。

■この枝豆は体にもいいのですが、その栄養や効能は?
■そもそも枝豆ってどんな野菜?
■枝豆はどうやって保存したらいいの?

などをまとめてみました。

知らないで食べるよりも、知って食べる方がずっと枝豆のありがたみが増しますよ。

見ていきましょう。

枝豆ってどんな野菜なの?

枝豆が野菜? 豆なんだから、豆類では?

当然な疑問です。

大豆は豆類。

その子どもである枝豆は豆類じゃないの?ってなりますよね。

大豆の子どもである枝豆は、まだ未成熟な状態。

その状態の時は野菜に分類されるんです。

しかも緑黄色野菜です。

 

春頃に種を蒔き、夏から秋の初め頃が旬の時期です。

 

生い茂る葉っぱの下に枝が数本伸び、その先についたサヤの中に豆ができます。

豆がふっくらしたら収穫どき。

塩で茹でてビールのおつまみにしちゃいましょう。

この時に収穫せずに放っておくと、だんだん成熟して葉やサヤが茶色くカサカサになっていきます。

こうなるともう枝豆ではなく、大豆となります。

でも、私たちが食べる枝豆と大豆はそれぞれ違う品種。

枝豆として食べるのが一番美味しい品種を枝豆として栽培しているので、収穫し損ねた枝豆を大豆として売り出しているわけではないのです。

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枝豆の栄養や効能は?

そんな枝豆は、豆類と緑黄色野菜の栄養をあわせ持っています。

たんぱく質、ビタミン、カルシウム、食物繊維、鉄分などなどとても豊富。

それぞれにはどんな効能があるのでしょうか。

 

●肝機能が良くなる

枝豆のたんぱく質に含まれる成分と、同じく枝豆に含まれるビタミンと一緒に、アルコールの分解を早めてくれるんです。

 

●疲労回復、夏バテ防止

枝豆のビタミンの中には、ビタミンB1が含まれます。

これは糖質をエネルギーに変えるのを助けるんです。

これによりスタミナを増やして疲労回復にも効くというわけです。

また汗で流れ出たカリウム不足は夏バテの要因。

枝豆にはカリウムも含まれていて、これを補ってくれます。

 

●整腸作用

食物繊維が腸を整え、便通を良くします。コレステロールを低下し、糖尿病予防にもなります。

 

●ダイエットの向上

上にあげた整腸作用はダイエットに役立ちますし、さらに枝豆には脂肪代謝を高めたり、余分な脂肪の吸収を抑えたり、排出するのに役に立つ栄養素成分も含まれます。

 

●貧血防止

貧血の原因はほとんどが鉄欠乏性貧血。枝豆に含まれる鉄分が血中に不足した鉄分を補います。

 

●妊婦さんに必要な葉酸も

お腹の中にいる赤ちゃんの成長に不可欠な葉酸。

枝豆はこれも栄養素に持っています。

上にあげた鉄分ともども妊婦さんには嬉しい食べ物なんです。

 

●むくみ防止

夏バテ防止にも役に立つ枝豆のカリウムには利尿作用があります。

塩分の排出も助けるので、高血圧防止にも効果あり。

枝豆の保存方法は?

枝豆は収穫した時がいちばん美味しい時。

枝から切り離すとどんどん味は落ちていきます。

スーパーで購入する時も、枝つきのものがあればそちらの方が美味しくいただけます。

バラバラのものは購入後すぐに調理しましょう。

何日も冷蔵庫で保管するよりは、すぐに冷凍保存する方が断然美味しいです。

冷凍しても栄養素が失われないのが枝豆のよいところなんです。

 

●冷蔵庫での保存

どうしても冷凍したくないという方は、冷蔵庫でも保存できます。

枝豆は呼吸しますので、新聞紙やキッチンペーパーに包んでからビニール袋に入れて冷蔵庫で保存します。

できれば茹でてからの冷蔵保存の方がよいです。

塩茹でし、冷ました後、ビニール袋かタッパーで保存します。

1週間以内で食べ切りましょう。

 

●冷凍保存がオススメ

生の状態でも、茹でてからでも冷凍できます。

 

・生の冷凍

洗って水気を取り、冷凍します。

使う時は冷凍したまま、塩茹でします。

 

・茹でて冷凍

塩茹でした後うちわなどであおいで冷まし、水気を取って冷凍します。

使う時は自然解凍か、冷凍したままもう一度さっと茹でます。

 

・注意点

茹でる時は、水1リットルに対し塩40g(大4杯)。

固めに茹でましょう。

茹でた後は水で洗いません。

塩けや栄養素が流れ出ますし、びちゃびちゃになります。

 

冷凍した枝豆の保存期間は茹でたものでは1ヶ月くらい、生では3ヶ月くらいが目安です。

まとめ

何気なくぽちぽちサヤから出して食べる枝豆に、こんなに栄養効果があるなんて驚きですね。

まさに天の恵みです。

しかし何事にも限度がありますよ。

いくら栄養価が高くても食べ過ぎには注意です。

1日、サヤも入れて100g程度がよいとされています。

枝豆の大きさによりますが30から40サヤくらいでしょうか。

最後に注意をひとこと。枝豆にはプリン体も含まれています

といってもさほど多くはないのですが、尿酸値を少しでも抑えたいと考えている方は気をつけた方がいいかもですね。