秋の代表的な果物の“柿”。

最近は皮をむく手間が面倒で年々、消費量も減っているとの報道もよく聞きます。

でもこの柿には私たちにうれしい効果をたくさん与えてくれるのです。

柿一つで一日分のビタミンCも摂れることから風邪予防や美肌効果など。

今回はこの柿をたくさん食べるためにもおいしい見分け方と特徴について調べてみました。

甘柿の種類は?

甘柿というものは日本特産のものという事には驚きますよね。

突然変異によって果実が甘くなったもので、柿の品種は1000種類ほどもあるにもかかわらずほとんどが渋柿に分類されるのです。

では、この品種の少ない甘柿の代表的なものを紹介しましょう。

富有柿

市場に出回っている甘柿の半数以上がこの品種です。

果肉が柔らかく、柿の実は丸みを帯びていることが特徴です。

甘みも強く11月初旬から12月初旬にかけてよく売られています。

次郎柿

こちらは四角張った形をしていて、でこぼことしている物が多いです。

甘みはありますが、果汁が少なめで富有柿に比べると固い果肉です。

しっかりした歯ごたえを好む方におススメです。

これらの柿は完全甘柿といわれます。

先ほど述べた通り、食べられる頃になると自然と甘くなるものなのです。

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渋柿の種類は?

たくさんの品種のほとんどが渋柿と言いましたが、渋柿といっても食べられないものではないのです。

“渋抜き”という工程を経た後にスーパー等で売られるものなので甘さを感じるおいしい柿となります。

この渋抜きをする必要がある代表的な品種は…

平核無(ひらたねなし)

その名の通り種がありません。

横広く四角張っています。固くも柔くもない誰にでも好まれる食感です。

刀根早生(とねわせ)

平核無によく似た形をしていますが平核無よりも収穫時期が少し早い時期の9月下旬から10月にかけてなります。

果汁も多く、渋抜き後は甘みも強くなります。

このように名の付いた渋柿であれば販売時に渋抜きをされ、安心して食べることが出来ます。

しかし頂き物やご家庭で採れた渋柿であれば自分で渋抜きをしなければいけません。

そもそも、“渋”というものは“タンニン”という成分で、これが水溶性か不溶性かによって人が渋みを感じるのです。

水溶性であれば渋く感じます

これを甘みとして感じる不溶性タンニンに変化させる事を渋抜きといいます。

甘柿を切るとぶつぶつと黒い斑点がありますよね。

これが不溶性タンニンの正体なのです。

では、このタンニンを不溶性に変化させる方法といえば昔ながらの干し柿は有名ですがこれは熟すとタンニンが不溶性に変化するという特性を生かしたものです。

他にも、

  • 柿のヘタに35度くらいの焼酎を塗り、ビニール袋などで密閉して数日置いて置く。
  • リンゴとともに渋柿をビニール袋等に入れ密封して数日間おく。

こういった方法によってタンニンが不溶性へと変化するようなのでぜひ試してみてください。

この柿の“渋”は実は厄介者ではなく、最近はこの柿渋がノロウイルスなどにも抗菌作用があるとの研究報告もあり、様々な除菌グッズとしての商品にも活用されているのですよ。

甘柿と渋柿の見分け方は?

甘柿と思っていても渋い事があったという経験も少なからずあるかと思います。

それは完全甘柿の品種であるとはっきり分からない限り、柿はどの種類でもすべてが渋いものだからです。

そのため、食べてみないと分からないというロシアンルーレット的なこともありますよね。

そんな時に役に立つ見分け方をご紹介しましょう。

100%完全に見た目で見分ける方法ではありませんが、役に立つかと思います。

① 縦長くどんぐりのような形をした物は渋柿。

② 柿を切ってみて、黒い斑点がたくさんあるものなら甘い。

③ 種が少ないと渋い。(中には種があるのに渋いという品種もあります)

こういった方法でまず確認をしてみてから食べてみてはいかがでしょうか?

まとめ

市場に出回っている甘柿は加工をされて甘くなっているという事を知りとても驚きました。

ご家庭で渋柿の消費に困っている方は“渋抜き”に挑戦して甘くておいしく、栄養満点な柿に変えてみてくださいね。