ちぎった柿を食べたら渋柿だったという事も良くありますよね。

特に自分で収穫した場合は柿の量も多く、どうやって食べよう…と途方に暮れることもしばしば。

干し柿にするには手間もかかり気が進まないことも。

という事で今回は出来るだけ手間の少ない柿の渋抜き方法について調べてみました。

柿の渋みの原因は?

甘柿、渋柿どちらも同じ柿なのに渋柿にはどうして渋があるのでしょうか?

甘柿との見ためも大差ないので食べてみて失敗した!

という方も多いでしょう。

この渋の正体は“タンニン”という成分のせいなのです。

このタンニンはとても体には良いもので、甘柿、渋柿関係なく柿にはたっぷり含まれているのです。

では甘柿にタンニンがあるのにどうして甘いのかというと、甘柿のタンニンは実が成長するにつれ“不溶性”という水に溶けないタンニンに変化するからです。

この不溶性タンニンは渋さを感じないという特徴があります。

一方、渋柿のタンニンは成長しても“水溶性のタンニン”であるため食べると渋みを感じるのです。

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柿の渋抜きにはどんな方法があるの?

柿のタンニンは暑さや寒さによって不溶性タンニンへと変化をします。

このことを利用して甘い柿へと変身させることがおなじみの“干し柿”です。

極寒の外気に柿をさらすことによってとても甘くなりますよね。

これとは逆に、暑さで甘くさせることも出来ます。

それが“湯抜き”という方法。

35℃~45℃くらいのお湯に24時間程つけておく方法ですが、お湯の温度を保つことが条件になるので手間がかかるかもしれません。

他に

①ドライアイス

②リンゴ

③アルコール

を使った方法で、出来るまでほったらかしというこちらが簡単な方法があるので説明しましょう。

ドライアイスを使った渋抜きの方法は?

用意するものは、柿を入れる大きなビニール袋、ドライアイスです。

柿1kgあたりドライアイスは10gくらいあればいいでしょう。

① ドライアイスを新聞紙でぐるぐるとくるみます。

② ビニール袋に柿と新聞紙でくるんだドライアイスをいれます。この時ドライアイスが直接柿と触れないようにしなければいけません。

③ 空気を抜いて口を縛ります。出来るだけ空気は抜いたほうが良いので掃除機などで吸引しながらするとうまくいきやすいでしょう。

④ この状態で4.5日放置します。パンパンに袋が膨らんできますが、二酸化炭素のせいです。この二酸化炭素がタンニンを変化させる重要なものなのです。

簡単な方法ですが、ドライアイスを取り扱う時は軍手などをして注意しましょう。

また、開封の際も二酸化炭素が出てきますので換気も重要です。

大量のドライアイスが必要な場合は、渋抜き用のドライアイスを販売する会社もありますのでチェックしてみてください。

リンゴを使った柿の渋抜きの方法は?

数個程度の渋柿を甘くするならリンゴを使った方法がお手軽です。

用意するものは数か所穴を開けたビニール袋とリンゴのみ。

① 穴を開けたビニール袋に柿とリンゴを入れます。柿5個程度に対し、リンゴ1個です。

② 口を縛って、日の当たらない場所で1週間置いて置きます。

たったこれだけで渋抜きが出来ます。

リンゴが呼吸をするときに発生させるエチレンガスは植物を熟させる力があり、柿も甘くなるのです。

このリンゴを一緒にビニールに入れる方法はキウイフルーツを甘くする方法としても使えますので覚えておきましょう。

焼酎を使った柿の渋抜きの方法は?

“タンニン”という成分はアルコールを分解させる効果が良く知られており、二日酔いにも効くということはおなじみです。

この作用を利用するのが焼酎を使った渋抜きです。

柿1個に対し処理を行う必要があるのである程度の手間はかかります。

① 柿のヘタの部分に焼酎を塗ります。ハケなどを使用して、実の部分にはつかないようにくれぐれも注意します。もしついた場合は乾いた布でふき取ります。

② これをビニール袋に入れ、口を密封します。

こちらも1週間程度日の当たらないところで保管をしておきます。

アルコール度数が35度以上のものでないと渋が残りやすいようです。

焼酎以外でもブランデーを使用するとちょっと風味の変わった柿が楽しめます。

まとめ

柿の渋抜きは干し柿しかないと思っていましたがいろいろと種類があり驚きでした。

手間がかかる干し柿を躊躇していた方でも簡単に出来る方法がありますね。

渋柿の処理に困っていた方はぜひ挑戦してみてくださいね。