柿というと、石田三成が処刑される前にすすめられた柿を「痰の毒」と断ったことを思い出すのは、私だけでしょうか?
秋になって美味しい柿を食べるたびにこの話を思い出します。
「柿は体を冷やす」「食べ過ぎるとお腹を壊す」などといいますが、本当のことなのかどうか調べてみました。
柿の成分は?
柿の成分は
① ビタミンC
柿1個で成人の1日分のビタミンCが摂れるといわれるほど多く含まれています。健康面のほか、シミ予防などの効果も期待できます。
② カリウム
体内の余分なナトリウムの排泄を促すカリウムや食物繊維も豊富です。体内の余分な塩分を排出してくれるので、高血圧の方にもおすすめです。
③ カロテン
カロテンは摂取すると体内でビタミンAに変わります。目や粘膜、皮膚の健康を保ってくれます。ビタミンCとカロテンは肌のシミ、ソバカス、皺、たるみなどの予防に効果が期待できます。
④ タンニン
タンニンは二日酔いの原因であるアセトアルデヒドを体外に排出する効果があります。
⑤ ペクチン
ペクチンはコレステロールの吸収を抑制する働きを持ち、便秘、下痢の解消、疲労回復、血糖値上昇の抑制効果があります。
柿の食べ過ぎで便秘になるの?
柿は食物繊維が豊富ですから、便秘の予防、解消に良いとされていますが、柿にはタンニンという成分も含まれています。
柿に含まれているギブオールというタンニンの成分は細胞や血管を収縮する作用があります。
腸の粘膜に特殊な膜を作ると同時に腸への刺激を弱めます。
腸が本来持つ蠕動運動や働きを低下させるので、便秘が起こってしまいます。
便秘に悪いのはタンニンの多い渋柿です。
渋柿をそのまま食べる人はいないと思いますが、渋みに含まれるタンニンの影響で便秘を悪化させるので間違って食べないようにしてください。
柿の食べ過ぎで下痢になるの?
実は柿は食べ過ぎて下痢を起こすこともあります。
下痢の原因として
① 冷えによる下痢
夏野菜や果物は体を冷やす効果があるのですが、秋が旬の果物にも体を冷やすものがあります。その一つが柿です。食べ過ぎると体を冷やし、下痢になりやすくなります。
② ペクチンによる下痢
ペクチンは腸の筋肉の活動を促進しますが、摂りすぎると、腸が活動しすぎて下痢を起こします。
まとめ
「柿が赤くなると医者が青くなる」といわれる柿ですが、何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。
食べ過ぎには十分注意しましょう。
私も柿が大好きなので、固めの柿も熟した柔らかい柿も、どちらもよく食べます。
一度にたくさん食べちゃうときもありますが、私の場合は、お腹が鈍感なのか便秘も下痢もありません。
ちなみに柿は1日1個が適量みたいです。