昔の暦は月の満ち欠けに基づいた太陰暦が使われていました。

新月から満月、そして新月に戻り一周した時を1か月としていました。

しかし、月の満ち欠けの期間というのは29.5日なので太陰暦の日付は太陽の位置と無関係です。

そのため、暦と季節の間にずれが生じてしまいます。

そこで本来の季節を知る目安として、太陽の運行を基にした二十四節気が中国で生まれました。

二十四節気は簡単に言うと一年を24に分けたもので、春、夏、秋、冬の季節をそれぞれさらに等分したものと考えるとわかりやすいでしょう。

二十四節気は、毎年同じ時期に同じ季節が巡ってきます。

節気の間隔が一定で、半月ごとの季節変化に対応できるため、天候に左右される農業の目安として大変便利なものでした。

季節を知るよりどころでもあったため、天候や生き物の様子を表す名前が付けられています。

現在も季節感を表すための言葉や年中行事、時候の挨拶などいろいろな場面で、この二十四節気は使われています。

ここではその二十四節気の一つ「寒露」についてみてみましょう。

2016年の寒露はいつ?

寒露は秋分の次に来る二十四節気で、秋分から数えて15日目頃で毎年10月8日頃です。

2016年の寒露は10月7日です。

また寒露から次の二十四節気の「霜降」の前日までの期間も寒露と言います。

この頃は、日中の暑さが影を潜め、過ぎしやすい日が続くようになりますが、その反面、朝晩は冷え込むようになって、寒暖の差によって体調を崩しやすく、体調管理が難しくなる時期でもあります。

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寒露の意味と由来は?

寒露の言葉の意味は、秋が深まったころに草花につく露のことです。

秋の長雨が終わり、本格的な秋の始まりです。

夜が長くなり、露が冷たく感じられるようになります。

朝晩の冷えもきつくなってきますが、空気が澄んで秋晴れの過ごしやすい日が多くなります。

夜空の月はより美しくきれいに輝いて見える頃です。

この頃になると、雁やオオハクチョウなどの渡り鳥が北から飛来してくるようになり、菊の花が咲き始め、コオロギなどの秋の虫の声が響く季節です。

この時期には栗や林檎が店頭に並び始め、新蕎麦や新米も食べごろです。

このように寒露は本格的な秋の始まりを表す節目です。

寒露の日に食べるものは?

季節ごとの伝統行事などに食べる食べ物を「行事食」と言います。

例えばお正月のおせち料理や桃の節句の白酒、ひなあられ。端午の節句のちまき、柏餅などです。

寒露に食べる行事食は残念ながら、特別な食べ物はありません。

寒露というわけではなく、10月の行事食であれば、月見団子、栗ご飯、豆、亥の子餅、十六団子などがありますが、秋の収穫の頃です。

何を食べても美味しい季節ですから、旬のものを食べるのがいいのではないでしょうか。

まとめ

寒露は昼が短くなり、夜が長く感じる頃です。

深まる秋に備えて冬物の衣料を準備したり、秋の味覚を楽しんだり、月を愛でて風情を感じたりと、秋を楽しんでみるのはいかがでしょうか。