その芳醇な宝石はやっかいなセキュリティに守られています。
まずは来るものを拒む鋭い無数の槍。
そして来るものを跳ね飛ばす鋼鉄の鎧。
最後は来るものから身を守って離さないしなやかなコーティング。
何の知識もなくこの宝石を狙っては、悪戦苦闘し、おのれを傷つけ痛め、流血した挙句、宝石の大半を失ってしまった多くの挑戦者。
実はわたしもその一人です。
その宝石の名は、栗。
イガ、鬼皮、渋皮に守られた香り豊かなこの宝石。
しかし前知識さえ持っていれば、この美しい宝石をまんまると、指を傷つけることなく取り出すことが可能なんです!
栗のむき方、栗の保存法、旬はいつ?
では一緒に勉強して、無傷でこの宝石を手に入れましょう。
栗の旬の時期はいつ?
栗は言わずと知れた秋の代表的な味覚ですが、品種は日本だけでも40種類以上あるって知っていましたか?
その品種により、旬の時期が微妙にずれているんです。
- 筑波 9〜10月
- 丹沢 8〜9月
- 銀寄 9〜11月
日本で出回る栗の上位3種類です。
この3つの品種の旬の時期を見比べても、やはり9月からがすべての栗の旬といっていいでしょう。
ちなみに「丹波栗」として知られる高価なブランド栗は、品種に限らず京都の丹波地方で取れた大きな栗の総称になります。
スポンサーリンク栗の保存方法は?
栗は収穫したらすぐに食べたいですよね。
でも実はそれはいい食べ方ではありません。
栗は収穫してしばらく置いた方が甘くなって美味しいのです。
そうかと言っても、栗は生の状態ではすぐに乾燥し身が小さくなり、味が落ちてしまいます。
それなので買ったりもらったりした栗をそのまま置いておくのはやめましょう。
保存にはこのような方法があります。
【生の栗のまま保存する場合】
■1週間くらいで食べきる場合
- 鬼皮の汚れを拭き取って、ポリ袋へ入れチルドルームで保存
(栗を新聞紙で包むとなお良いが、なくても大丈夫) - 3〜4日置いた後、調理して食べる
■4〜6週間くらいで食べきる場合
- 沸騰直前のお湯で1分くらい煮沸消毒
- 水気を拭き取って、空気穴を開けたビニール袋に入れチルドルームで保存
- 4日後から食べても美味しいが、4週間過ぎてからの方がより甘くなる
- 6週間すぎると逆に美味しくなくなるので冷凍保存に切り替える
※冷蔵庫保存でも問題はないが、チルドルームの方がより甘くなる
■冷蔵庫に入らない場合
- タライや鍋に水を張って栗を浸しておく
- 毎日水を変える
- 1週間くらいを目安に食べきる
■冷凍保存したい場合
解凍後のことを考えると、皮をむいてからの方が便利です。
- 水気を切りジップロックなどで密封して保存
- 全体に砂糖をまぶし、乾燥を防ぐ
- 6ヶ月を目安に食べきる
【茹でて保存する場合】
■冷蔵保存
- ジップロックなどで密封して冷蔵保存
- 2〜3日で食べきる
■冷凍保存
- 固めに茹でる
- 水分を拭き取り、ジップロックなどで密封して冷凍保存
- 皮付きのまま冷凍保存しても大丈夫(むきやすくなる)
- 1ヶ月を目安に食べきる
栗のむき方は?
・水やお湯に一晩浸す
一番スタンダードな方法ですね。
でもこれだけではなかなかの腕前を持っていなければ無傷で栗を取り出すのはむづかしいと感じます。
・皮のまま塩やミョウバンを入れて茹でる
この方法もわたしでは少し腕が足りませんでした。
ミョウバンもそうそう家にあるものではないですしね。
上記の方法は、栗剥き器を使っても少しレベル高めのように感じます。
そんなわたしにような方は、下にあげるむき方をお勧めします。
・とがった頂点に十字の切り込みを入れる
(渋皮を剥く時は渋皮まで切る。渋皮を残す場合は、鬼皮だけ切る)
・茹でる
・冷めたら弾けた切り込みに包丁を入れて剥く
試してみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
栗のセキュリティ突破対策のお役に立てれば幸いです。
さらに最後にもう1つ秘策を伝授しますね。
【美味しい栗の見分け方】
- 表面がツヤツヤしていて張りがある
- 穴や傷がない
- 重みがある
では今年こそ、挑戦者たちが大きくて甘〜い秋の宝石にたどり着けますように!