お盆の季節になると、故郷へ帰って、お墓参りに行ったりしますが、そこであまり馴染みのない塔婆にお目にかかることもあります。

塔婆とは、供養のために立てる細長い板のことです。

故人や先祖の霊を供養するために立てられます。

また、故人や先祖への善だけでなく、立てた人の善い行いとしても、奨励されているようです。

ここでは、一般的には馴染みのない塔婆についてみてみましょう。

塔婆って何?

「塔婆」とは「卒塔婆」の略で、供養のために用いられる、長さ1~2m程の細長い板のことです。

もとは、釈迦の遺骨を分骨して塔(ストゥーパ)を建て供養したのが、はじまりです。

「ストゥーパ」が日本語の卒塔婆となり、三重塔や五重塔、多宝塔の意味となって、五重塔を模して五輪塔が建てられたのが、卒塔婆の起源です。

卒塔婆は五輪塔が簡略化されたものです。

 

五輪塔や卒塔婆は、世界を構成している五大物質「空」「風」「火」「水」「地」の梵字(ぼんじ)が書かれています。

 

卒塔婆は納骨や年忌法要、お盆、彼岸などにお寺にお願いして用意してもらいます。

法事の当日までに、前もってお寺に依頼しておくことが必要です。

 

宗派によって違いはあるかもしれませんが、塔婆には、戒名、没年月日、経文、梵字、施主名、供養年月日などが書かれています。

戒名や没年月日などは、菩提寺であるお寺でわかりますが、建立者はわからない場合もありますので、お寺に依頼する時には、建立者の名前を間違わないように紙に書いて渡すようにするといいでしょう。

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塔婆料は封筒に入れてもいいの?

塔婆料は、法事の「御布施」とは別に、包みます。

市販の奉書白封筒(文房具屋さんに売っている水引のない白い封筒です)に入れます。

現金をそのままで渡すのは失礼です。必ず封筒に入れましょう。

塔婆料の書き方は?

塔婆料は水引のない白い封筒の上に「御卒塔婆料」「御塔婆料」と書き、下に名前を書きます。

封筒の裏は〆で封をして下さい。

なお、封筒に記入するときは、薄墨ではなく、普通の墨で書きます。

塔婆料の相場はいくらなの?

塔婆料の値段は、寺院によっても異なりますが、一般的には1本3000円か5000円
です。

ただ、塔婆を立てて法事を行うとなると、塔婆料の他に、「御布施」「御車料」「御膳料」なども必要です。

料金は一般的には、

 

「御車料」5000円

「御膳料」5000円から20000円

 

ただし会食に出席してもらう場合はいりません。

「御布施」はお寺によっても異なりますので、直接お寺にきくのがいいでしょう。

もし「お心持で」などと言われたら、お寺の世話をする「寺総代」などに聞くのもいいかもしれません。

これらの料金は、すべて意味合いが、違いますので、それぞれ袋を分けて入れます。

また渡すときは、直接手渡すのではなくて切手盆などの小さなお盆に乗せて、お寺さんから見て正面に見える向きにおいて座って渡します。

まとめ

塔婆を立てるにしても、その料金にしても一般的にはあまり馴染みはありません。

若い世代では特にそうでしょう。

分からないことだらけなら、お寺さんに直接尋ねてみるのも一案です。

塔婆料も御布施も込みでいくらという場合もあったりします。

また、浄土真宗では塔婆供養を行わないことが基本であったりしますので、恥ずかしがらずに、菩提寺に尋ねるのが、一番です。