節分の日の晩御飯と言えば「恵方巻」。

家族みんなで無病息災を祈りながら恵方に向いて黙って一本丸かぶりする、というのが子供の頃からの習慣でした。

当然全国的なものとばかり思っていたのですが、結婚して熊本に引っ越し、その後初めて迎えた節分。

まだ子供も小さかったので、作るのは大変そうと思い、お寿司屋さんに注文をしました。

「節分の巻きずしの予約お願いします」と・・・ですが、そのお店で「節分の巻きずし?」と不思議がられ・・・

「あれ?こっちの人たちは買わずに作る派?!」って思って私も初挑戦することにしました。

ですが、スーパーで節分の豆やいわしなどは大売出しされているけれど、恵方巻がない!ということに「???」と思い主人に聞くと熊本にはそのような習慣はないということに驚きました。

でも、数年でコンビニエンスストアから販売されたのがきっかけだったのか・・・あっという間に全国区になったような気がします。

子供の頃から当然として「節分には巻きずし」で「恵方」に向いて黙って食べていたけど、これって何で?と子供に聞かれ・・・「そういえば、方角も毎年違うし・・・誰が決めているんだろうね?」と知らないことだらけの節分。ちょっと調べてみることにしました。

 

恵方は誰が決めている?

恵方は誰かが決めているというより、予め既に決まっていると言った方が正しいです。

「恵方」というのはその年の良い方角「吉方」です。

現在の恵方は陰陽道でいう福の神「歳徳神」がおられる方角を指し、その年の「十干」によって決まります。

「十干」は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10種類あり、東→西→南→北→南で一つの周期になります。

ですが、恵方と呼ばれる方角は4つしかありません。

  1. 甲の方角・・・東北東より少し東
  2. 庚の方角・・・西南西より少し西
  3. 丙の方角・・・南南東より少し南
  4. 壬の方角・・・北北西より少し北

この4つの恵方を5年周期で決めて繰り返しているのだそうです。

ちなみに来年2017年の恵方は「北北西」です。

 

スポンサーリンク

正しい方角を向く方法は?

我が家はだいたいこっちかな?という感じで恵方に向かって食べますが、iPhoneには標準アプリに「コンパス」があります。

iPhoneが示している方角が「恵方」というのが一目でわかるようです。

他に恵方を向いたら音や画面で知らせてくれる「恵方コンパス」というアプリもあるようです。

今は便利なグッズが多くなり、より簡単に節分を楽しめるのではないでしょうか?

また、恵方は節分だけに限りません。

この便利なアプリを使って吉方の神社へ初詣に出掛けるのも良いですね。

 

どうして節分に巻きずしを食べるの?

関西地方の風習でご利益があるとてもありがたい習慣と思っていたら、まだ歴史は浅く、なんと大阪の海苔屋さんが「恵方を向いて食べると幸運が来る!」と言ったのが始まりだったそうで、商いの町「大阪」海苔屋さんとお寿司屋さんがタッグを組み「節分には巻きずしを食べましょう!」と宣伝したものが広まり、定着していったようです。

こう言う行事の由来は結構、商人の販売促進が元になっていることが多いですね。

 

恵方巻きは当時、「丸かぶり寿司」や「太巻き」と呼ばれていたそうです。

「恵方巻」と呼ばれるようになったのは1989(昭和64)年。

広島県のセブンイレブンから丸かぶりする「巻きずし」が縁起の良い節分の風習として紹介され「恵方巻」という商品名で販売されたのが始まりで徐々に販売エリアを広げていき、全国に急激に普及されました。

 

どうして黙って食べるの?

恵方巻きは包丁で切ってはいけません。

「縁が切れる」ということで福が逃げてしまうと言われています。

その年の恵方に向いて食べます。

黙って食べる理由としては、恵方にはその年の福徳を司る「歳徳神」さまがおられます。

神様の前でぺちゃくちゃお喋りは失礼ですよね?

願い事を思い浮かべながら黙々と食べましょう。

一本食べきることが出来たらご利益があると言われています。

神様がいらっしゃる方向を向いているのに、行儀悪く喋って食べるのは良くないという訳なんですね。

ですが、一本丸々喋らずに食べるというのは意外と大変ですので、我が家では初めから小さめのものを作ってそれを丸かぶり用にし、それ以外は普通に切り分けて食べています。

どんなお願い事をしたのか話しながら食べるのも楽しいですよ!

 

 

まとめ

子供の頃から当たり前のように食べていた「恵方巻」

以前は関西地方のみの風習だったけど、今や全国区。節分の日は「恵方巻」が定着して関西人の私としては嬉しいです。

しかし、恵方の決め方も一年を表す漢字のようにどこかの偉い方が決めているのかと思っていたら、たったの4種類しかなく予め決まっているということには驚きました。

2017年はアプリを使って恵方の神社に初詣に行ってみたいと思います。