ユネスコ無形文化遺産に登録されている日本食の基本は何といってもだしですよね。
カツオと昆布でとるだしもいいのですが、しいたけもいいだしが出ます。
インスタントの和風だしの素を使うのも簡単ですが、しいたけだしの味はちょっと出せません。
干ししいたけを使っただしは、少し時間がかかりますが簡単です。
ここでは、しいたけだしについてみてみましょう。
だしのうまみって何?
料理には甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つの基本味がありますが、「うま味」は料理のおいしさを生む大切な役割を担っています。
うま味の代表的な物質として「グルタミン酸」「イノシシ酸」「グアニル酸」などが知られています。
- 「グルタミン酸」は昆布に多く含まれています。
- 「イノシシ酸」は鰹節や煮干しに多く含まれ、
- 「グアニル酸」はしいたけに多く含まれています。
うま味物質は単独で使うよりも組み合わせて使うことで、よりうま味が強くなります。
このようなうま味の相乗効果は料理に応用されてきました。
日本料理のだしはグルタミン酸を多く含む昆布とイノシシ酸が多い鰹節が使われます。
うま味は他の基本味に比べて穏やかな味ですが、味の持続が長く、あと味を引くこともうま味の特徴です。
食品にうま味を加えると味にこくや広がりが出て、その食品の風味を増す働きもあります。
また、味付けを薄くしてもうま味を加えることで、味が損なわれないので、減塩にもつながります。
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しいたけだしの美味しい取り方は?
干ししいたけでだしを取るには
- しいたけのホコリを落とす
- しいたけを水につける
- 戻し汁を濾す
- 戻し汁を沸騰させる
の4工程あります。
しいたけのホコリを落とす
だしの雑味の原因となるホコリや粉を取り除くために、10分程度干ししいたけを水につけて、よく水洗いをします。
しいたけを水につける
洗ったしいたけを新しく用意した冷水につけます。美味しくて冷たい水を使ってください。
カルキが多い水だと味が変わります。
しいたけがヒタヒタになるように冷水を入れますが、干ししいたけは水を吸うと5倍くらいになります。
水は少し多めに入れましょう。
冷水につけたらタッパーなら蓋をして、ボールならラップをして冷蔵庫に入れます。
24時間経てば干ししいたけは完全に戻ります。
ただし肉厚なものの場合は、もう少し時間がかかります。
完全にしいたけが戻ったらしいたけを取り出し、しいたけはほかの料理に使います。
戻し汁を濾す
干ししいたけを戻した戻し汁は、ザルにペーパータオルなどを敷いて念のために濾して、ホコリや粉を取り除きます。
戻し汁を沸騰させる
濾した戻し汁を鍋に入れて火にかけ、ふきこぼさないように注意して沸騰させてアクを取り除きます。
これで美味しいしいたけだしの出来上がりです。
動画で手順を紹介!
生しいたけでもだしはとれるの?
生しいたけからうま味は出ますが、だし汁として使うのは無理です。
ただ鍋物の時はキノコ類から入れておくとうま味がでて鍋が美味しくなります。
生しいたけは焼いたり、炒めたり、揚げたり、鍋物にして食感を楽しむ調理にむいています。
まとめ
しいたけはその食感によって好き嫌いが分かれる食材ですね。
でも料理のわき役としては美味しいし重宝しなす。
我が家で戻すのに時間がかかる干ししいたけを一度にたくさん戻して含め煮にして、小分けして冷凍保存します。
使う時に取り出して、1枚そのままをうどんに入れたり、茶わん蒸しに入れたり、細くスライスしてちらしずしに使ったり、と重宝します。
もちろん含め煮は戻し汁で作ります。残りの戻し汁もほかの料理にお出汁として使います。一度お試し下さい。