お彼岸は何気なくご先祖様にお参りをしておはぎを頂くという流れになっていませんか?
何故お彼岸にはおはぎをお供えするのか、そもそもお彼岸って何?
と疑問に思っている方も多いはず。今回はお彼岸とおはぎについてお教えします。
お彼岸の意味は?
お彼岸とは春と秋に二度あります。
それぞれ、春分の日・秋分の日を中日にして前後3日間ずつ合わせた7日間の期間のことです。
この時期は太陽が真東から真西へと移動するため、最も西に位置すると考えられるご先祖様の世界の「彼岸」「浄土」と通じやすいと信じられてきているからです。
そもそも「彼岸」という言葉はサンスクリット語の「パーラミータ」を訳した言葉で、「悟りの境地」という意味もあります。
ご先祖様との世界が一番近くなった時期だからこそ手を合わせて供養をしましょうという意味があります。
このお彼岸中は西に沈む夕日を拝む方もいます。
ご先祖様のいる「彼岸」「浄土」に手を合わせるのですね。
本来、お彼岸の7日間のうち中日はご先祖様への供養の日、残り6日は悟りを開くための修行を1日1つずつ行う期間とされています。
しかし、現在は修行の意味はあまり知られず、この一週間のうちのいずれかの日にお参りをしたりするようになってきています。
スポンサーリンクお彼岸におはぎを備えるのは何故?
お彼岸と言えばお仏壇におはぎが供えられることが多いでしょう。
この時期はスーパーでもおはぎがいつもより多く並べられるので、やはりお供えする人が多数なのではないでしょうか?
ではなぜおはぎがお供えされるのでしょう。
それは、おはぎという甘い食べ物はその昔、とても贅沢品でした。
物資や食料も今よりも何もない時代、毎日の食事で精いっぱいという時代に砂糖やもち米を使用した甘いものがどれだけ贅沢であるか想像がつくでしょう。
そういった贅沢なものはまず大事なご先祖様にという考えですよね。
今でも特別な日、特別な人にお出しするのはちょっと豪華な食事をするのと同じですよね。
また、秋は小豆の収穫時期でもあります。
収穫に感謝し、やはりまずは先にご先祖様にお上げするという感謝の気持ちもこもっています。
おはぎとぼたもちの違いは何?
現在市販されている物は「おはぎ」と表示されている物が多いですが、年配者に多く「ぼたもち」と呼ぶ方もいらっしゃいますよね。
それは、春・秋のお彼岸に備える際に呼び名が変わるからです。
おはぎを作る素材は変わりがないのですが、変化している部分を分かりやすくまとめます
春のお彼岸
「ぼたもち」、こしあんを使う、丸々した大きさ
ちょうど牡丹の花が咲くころで、花を模した形状に仕上げます。
小豆は秋に収穫したものを保管していたため、皮が固くなりがちなので餡を濾します。
秋のお彼岸
「おはぎ」、粒あんを使用、縦長の俵型
萩の花が咲く季節なので萩の花(細長い花)に模します。
ちょうど小豆の収穫時期なので、柔らかく食べごろでそのままの形で餡子にします。
同じ食べ物なのに呼び方、形状が変わってくることは面白いですね。
まとめ
お彼岸の時期になるとおはぎを楽しみに待つ方も多いでしょう。
しかし、まずはご先祖様にお供えをしてからです。
その後、ありがたくお下がりを頂きましょう。
仏壇の中は湿度、温度ともにこもりがちです。
特に秋のお彼岸の頃はまだまだ暑さが残るころでもあるのでなるべく早く頂くことをおすすめします。