帯状疱疹やヘルペスはよく似た症状がありますがまったく別の疾患です。
今回はその帯状疱疹とヘルペスの症状の見分け方や感染した時に注意することについてまとめてみました。
帯状疱疹とヘルペスは違うの?
どちらも同じ「ヘルペスウイルス」によって起こるものですが、その中の種類が異なるため別々の疾患となります。
そのため症状も少し変わってきます。
帯状疱疹
帯状疱疹の場合は幼い頃に感染して体内に残っていた水痘・帯状疱疹ウイルスが自分の体の中で再度暴れだしたことによって症状がおきます。
そのため、水疱瘡に対して免疫を持った人に対しては基本的にうつすことはありません。
しかし、一度でも水痘に罹ったことがある人は誰でも免疫力が落ちた時などに再発する可能性があります。
ヘルペス
一方、ヘルペスは強力な感染力を持っていますので一度罹っていたとしてもそのウイルスに接触すると再発することもあるので他人への感染には気を付けなければいけません。
帯状疱疹とヘルペスの症状の違いは?
帯状疱疹
体の神経に沿うように帯状にピリピリとした痛みと発疹が出来ます。
背中や胸など体の左右どちらかにでき、顔面に出ることもあります。
発疹はその後水ぶくれとなります。
人によっては倦怠感や発熱といった風邪様症状も。
軽度で済むと10日程度で治るものですが、治療が遅れた場合などは重症化し痛みが数か月も続くといったこともあります。
元々、自分の持っているウイルスを免疫が低下することによって抑えきれなくて症状がでるものですから免疫力が落ちないためにも十分な栄養、規則正しい生活を送ることが一番の予防策となります。
ヘルペス
帯状疱疹と同じように発疹が出る前はピリピリとした違和感の後に発赤・水ぶくれができます。
8種類あるウイルスのうちの「単純ヘルペスⅠ型」と「単純ヘルペスⅡ型」に感染する人が多いのですが全身どこにでも発症するものですが好発する部位もそれぞれあります。
Ⅰ型であれば唇・口内に、Ⅱ型であれば下半身に発疹や水ぶくれが出ます。
症状がひどい場合は飲食も辛いものとなります。
このウイルスは幼少時に自然に感染していることもあり、体力の低下時などに再発するので一生のうちに何度でもなります。
人に対しての感染力も強く、自分には症状がないけれども免疫のない小さなお子様にうつしてしまうこともあります。
例えば、自分の使用したお箸やスプーンなどを使って食事を与えたりするだけでうつりますので注意が必要です。
タオル等の共有も気を付けたいものです。
初感染したお子様はとくに、高熱が続くほかに脳症になりやすいなどの重症化する可能性もあるので気を付けましょう。
帯状疱疹とヘルペスの治療法は?
どちらの疾患でも「抗ウイルス薬」によって治療することが出来ます。
- 内服薬
- 点滴
- 軟膏
とあるので、症状や疾患部位に合わせてきちんと病院で処方してもらいましょう。
早いうちに治療することによって治りも早いので早めの治療を心掛けてください。
特に帯状疱疹は早い治療によって予後も変わってきますので、症状に気づいたらすぐに受診しましょう。
まとめ
帯状疱疹もヘルペスも確立した治療法はあるものの自己判断で治療を遅らせると重症化することも分かりました。
発症後の生活の質を守るためにも、早めの受診で適切な治療を受けるようにしましょうね。