日本の夏の風物詩と言えば“蝉”ですよね。
今年初めての蝉の鳴き声が聞こえたら「夏が来るなぁ」と感じる人もいるのではないでしょうか?
蝉の種類によって鳴き声やなく時間帯は様々ですがあまり深く気にしたことがない人も多いのでは?今回は蝉について調べてみました。
日本でよく見られる蝉の種類は?
蝉は大きく6つのグループに分けられます。
- ニイニイゼミ族
- クマゼミ族
- アブラゼミ族
- ヒグラシ族
- ミンミンゼミ族
- チッチゼミ族
です。
その中の32種類がこの日本に生息しているそうです。
細かいものまで合わせると36種類にもなるようです。
驚きの数字でしょう?
すべてをご紹介するにはあまりにも多いので、馴染みのある蝉をご紹介しますね。
・ニイニイゼミ
全国的に分布しています。
「ジィージィー」と言った鳴き声で早くは6月頃から鳴き始め、8月中旬ごろまで生息します。
・クマゼミ
この鳴き声はあまりに有名です。
「ワシワシワシ…ジージリジリ…」となんとも暑苦しくなりますが、まさに盛夏のイメージそのものの蝉です。
・アブラゼミ
「ジーージリジリジリ」という鳴き声で昼間も鳴いています。
よく海水浴にいく松林の中で聞くことも多いのではないでしょうか?
・ミンミンゼミ
こちらもご存知「ミンミンミン…」と泣きます。
関東では都心部でも大音量の大合唱ですよね。
しかし、西日本地域では近年は平野部では聞かれなくなり、山間部でしか聞くことはできなくなっています。
・ヒグラシ
平野部でもたまに聞こえますが主に山間部で朝夕に効くことが出来ます。
「カナカナカナ…」といった哀愁を感じる鳴き声です。鳥のようにきれいな声ですよね。
・ツクツクボウシ
この声を聴くと子供のころ「夏休みがもうすぐ終わる」といった何とも切ない気持ちになる人もいるのではないでしょうか?
その名の通り「ツクツクボーシ」と鳴きます。
8月中旬を過ぎるとよく耳にしますね。
・チッチゼミ
これもツクツクボウシに似た、秋に近いころに出始める蝉です。
九州では少ないのですが、蝉とは気づかれない鳴き声です。
「チッチッチッ…」と鳴き、他の虫の鳴き声との区別がつきにくい声なのです。
なぜ蝉は鳴くの?
蝉はオスしか鳴きません。
メスは鳴かないのです。
鳴くのはオスがメスに自分の存在をアピールする求愛行動なのです。
人間には違いがわかりませんが好みの声で鳴いているオスに魅かれるのでしょう。
大きく鳴いて魅力的な自分をアピールして子孫を残さなければいけません。
蝉の地上での寿命は1週間程度(もっと長く生きるものもいますが)と言われています。
その1週間、パートナーを見つけるために必死で鳴き、子孫を残すことを考えたらなんとも切なくなります。
時にはうるさく感じる蝉の鳴き声も理由があっての事なのですね。
蝉によって泣く時間帯が違うの?
おそらく多くの人がなんとなく時間によって蝉の鳴き声が違うということは感じていることだと思います。
なぜ、違うのかというのは種類ごとに「明るさ」や「外気温」によって自分が鳴くかどうかを判断しているようです。
例えば、クマゼミなら午前中のみ、アブラゼミは早朝と暑い盛りの午後から夕方、ヒグラシなら朝と夕のみと様々なのです。
近年、都会は昼夜問わず明るいですから夜遅くまで蝉が昼と勘違いして鳴いていることもありますよね。
また、雨が降りそうなどんよりとした天気の時には本来夕方に鳴くはずのヒグラシが鳴いたりします。
このようなことから人間のようなはっきりとした「時間」で鳴いているのではなく、「明るさ」と「温度」で鳴くかどうかが決められているようです。
まとめ
夏になじみの深い蝉についてでしたがいかがでしたでしょうか?
虫が苦手であるかたも少し蝉の生態について知ることができたのではないでしょうか?
今年の夏は「今はこの蝉が鳴いているな」とちょっと変わった視点で蝉を感じることができるのではないでしょうか?